2900話:時間との競争・ノヴァの下の救出劇

2900話あらすじ、3回目である。
気づいたら、ほぼ4章構成の原書どおりの進行になっている(笑)
明日明後日は仕事の都合上不在にするので、最終回(予定)は、たぶん日曜じゅうには、どうにか(^^;

これまでのお話:
■ごやてん:>2900話:怪奇! 水星の地下に謎のレムール兵馬俑を見た!!(爆
■ごやてん:>2900話:莫迦には見えない新星!? 灯火は点された!
ホントはもう1つ記事はさむつもりであったのだが……連続アップだと、必要ないなココw

(承前)

司令室のパノラマ・ギャラリーに映るのは、中間空間のゆらめくもや。その中でただひとつ輝いているのは――目標星。タルターンである。リニア空間を移動しながら見えるものが即現実とイコールなわけではないが、ゆらめき、脈動するその様子は、恒星が極度に不安定であることを実感させた。
そして、通常空間への突破の瞬間、スクリーンをそれまでとは異なるゆらぎと輝きが満たした。警報サイレン。パラトロン・バリアが展開される。
《ラス・ツバイ》は荒ぶる恒星が吐き出した熱波と高温のガスに呑み込まれつつある惑星系に飛び込んだのだ。

第一惑星は熔鉄のかたまりにしか見えない。駐在していた科学者2名がどうなったのか、現段階では判断がつかなかった。
一方、かつては広大な極冠を有し、大きな大陸のない多島世界であった第2惑星マンダームでも、混沌が渦巻いていた。海は一部蒸発し、昼の側の植物相は炎上している。悪天候に阻害され、被害状況の確認もままならない。
《ラス・ツバイ》発進前に連盟から発された要請を受け、近隣にあった宇宙船が官民を問わず近傍宙域に集まっていたが、彼らにはこの極限状況で救助活動をおこなうだけのキャパシティが足りない。
ホロンダーの号令一下、惑星周回軌道に入った《ツバイ》から8隻のマーズ級巡洋戦艦が分離し、惑星各所へ散っていく。司令室のホロ・グローブには、そこからさらに射出された搭載艇が降下していく様子が見てとれた。

本来残留組であったパイロットのカントヴァイネンも、ただ見ているだけの状況に耐えられず、志願してスペース・ジェットの1機を指揮して出動する。嵐の雲間を抜けたジェットが目の前にしたのは荒れ狂う海であった。一部の海水の蒸発に伴い、海流すら変わっている。もし出航していた船があったとしても、望みはあるまい。
おそらく津波に襲われたのだろう、海岸部も目に映るのは岩と泥ばかり。ジェットは逆流する波に洗われた谷と丘を越え、内陸部へと飛んだ。
ようやく発見した村……かつて村であったらしい、倒壊家屋の集まりで、捜索活動が開始される。

「残された時間がどのくらいかわからない。長々と論議しているヒマはない。いざとなったら……コレだ」

カントヴァイネンは、麻痺モードにセットされたコンビ銃を示した。うなずくあと5名。おいおい(笑)
#結果的に、(このチームは)使わないで済んだよーだがw

ゾンデが瓦礫の中の空洞や温度を走査し、可能性のある場所でロボットが木材石材を撤去する。やがて、ようやく、ある敷物の下に探知された空間から、ほっそりした4本指の手がのびているのが発見された。青い肌はほこりにまみれている。カントヴァイネンは、安心させようと、その手をそっと握りしめた。
救出されたマンダーム人は、青紫の肌をもつ、無毛のヒューマノイドだった。身長およそ3m。身体も四肢もおそろしく細い。

(ニョロニョロ? いや、こんなん動画サイトで見たぞ……棒人間!?)

ただし、棒人間には背中に羽など生えていないのだが(ぁ

2時間後、カントヴァイネンたちが汗みどろになって救出したマンダーム人はやっと18名。運良く生き埋めになっていなかった者は、大半が近隣の街へ救援を求めにむかったらしい。
避難をうながすテラナーたちだが、そもそも運命論者的なこの種族、異人への疑念が捨てきれないらしい。この事態を引き起こしたのがオレたちじゃないって、ホントにわかってもらえてるんだろうか……(汗)

状況が好転したのは、村はずれにあった残骸の地下から、ひとりの少年――といっても、身長2.5mで、カントヴァイネンよりはるかに背が高いのだが――を救出してからだった。

「変な服着てるね! 星から来たの? エペチュアンのヒト? ジャリクイの巻物には、エペチュアン人は鋼鉄のシリンダーを大砲から撃ち出して宇宙を飛ぶって書いてあったけど。こんな小さいとは思わなかったな!」

このテーラー君、好奇心旺盛で10歳の少年にしては知識豊富だが、イロイロと偏っているご様子(笑) 初めて読んだ本(巻物)がSFもしくはトンデモ本だったようで、以来ずっと宇宙へいってみたかったんだとか。
ともあれ、テーラーがカントヴァイネンの言葉を信じ、受け入れてくれたことで、他の村人たちとの関係もぐっと改善された。スペース・ジェットは道――の名残――沿いに飛行し、街へとむかった者たちをも順次回収してから、母艦への帰途についた。

「星は? 空のむこうには星があるんじゃないの? それとも、あれは空に貼り付けてあっただけなの?」
「いまここは明るすぎて見えないだけだよ。もっと大きな船に着いたら見せてあげよう」
「ん? これが大きな船じゃないの?」
「いやいや、一番小さいやつさ。これならマンダームのあちこちで同時に人を収容できるからね。これから、まず母船へ帰って、それからもっと大きな船に戻るんだ。こいつはもう空飛ぶ都市でね、いろんな種族、総勢35000人が生活している」
「へーえー?」
疑ってる疑ってる(笑)

《ラス・ツバイ》へと帰還したカントヴァイネンは、テーラーを連れて司令室へむかった。ローダン、シクさんとの打ち合わせがちょうど一段落したらしい艦長に、直談判して曰く――
テーラーは、惑星の反対側にあるコミューンから、いとこの元へ預けられていたらしい。上階にいたであろういとこの一家は全員消息不明。惑星の裏側にいた家族は言うにおよばずである。テーラーは孤児となったのだ。
そして、マンダーム人の間では、コミューンの異なる孤児を受け入れることは稀であるそうで、実際、あの村で他に救助された面々は、テラから来た救援艦隊へとすでにまとまって収容済みである。

テーラー自身はよるべのない身となったことを、わりと淡々と受け入れていた。ボク、科学者になりたかったんだ。でも、コミューンの手伝いをしなきゃいけないからって……だけど、もうコミューン自体がなくなったのなら、ひょっとしたら、ボクでも科学者になれるかな?
そう語ったマンダームの少年は、いま、「クニで最高の科学者」と紹介されたシクさんと楽しそうに言葉をかわしている。

さて、そこで本題。

「飼っていいでしょ。ボクがちゃんと世話するから」
「ダメです。元の場所へもどしてきなさい!」

……とは、ならなかった(爆)
艦長は苦笑して、テーラーを被保護者にするというパイロットの要望を承認した。
カントヴァイネンは、笑わない男であった。どうしてか、無理矢理そうしているような表情になるせいだった。自分の顔は、笑うようにできていないのだ。そう思っていた。
なのに、なぜだろう。テーラーと話していると、笑みがこぼれるのだった。

マンダームにおける救助活動の時間を稼ぐため、シクさん立案の〈ネット〉作戦が開始された。疎開したマンダーム人に、できうる限り住み慣れた環境を再現するためには、多数の動物・植物をも収容したいところでもある。
恒星タルターンのマンダームに面する位置に、複数の電磁場を展開し、噴出する高熱ガスをそらそうというものだ。同時に、惑星各所にパラトロン・バリアを設置する。
不安定な恒星近傍での危険な作業であり、実際、起動直前にタルターンが吐き出した熱波のため、第1層を構成するゾンデの半数が破壊されるというトラブルも生じたが、カントヴァイネンら作戦に従事する者たちはひるむことなく働きつづけ、〈ネット〉は作動をはじめた。これで、《ラス・ツバイ》でなくとも後続の船団が救援活動を続行できる状態が整った。

一方、その頃。
ブルー人の科学者ユスリュユンは、座席にもたれ鼻歌を歌っていた(ブルー人に鼻の穴はないかもしれないが)。
彼の主導するプロジェクト、〈無限の昏き獣の深き目〉が、その本領を発揮すべき時が訪れたのだ。
要請は、自由ギャラクティカー連盟主席と、なおユスリュユンをやる気にさせることに、サン計画担当連盟コミッショナー、すなわちペリー・ローダンの連名で届いたもの。
ローダンの唱える種族の協調……ユスリュユンのような科学者にとって、国境とか紛争とか、実に噴飯物である。力を合わせることによって、不可能も可能となるというのに。
ちょうど、彼の〈深き目〉のように。

〈無限の昏き獣の深き目〉は、銀河系各所の天文台を連動させることによる、深宇宙の探査プロジェクトである。様々な波長の可視光、電磁波、ハイパー・スペクトル……無数の天文台で観測されたそれらデータを、ハイパー波の同期通信で結び、彼のもとにあるポジトロニクスに集約する。
探すべきものがあれば、〈深き目〉は必ず見いだすであろう。

新星化したオテルマのせいで、ソル系からケンタウルス座方向の観測は、現在、事実上不可能だ。しかし、銀河系の他所に複数の視点を持つ〈深き目〉にとっては、何の問題もない。
水星上空に生じた〈灯火〉の指し示す方角に、いったい何があるのか――。細工は流々、後は待つだけである。
静かな部屋に、ユスリュユンの――人類には機械的補助なしでは聞くことのできない――鼻歌が、悠々と流れ続けた。

(続く)

■Wikipedia:棒人間

2900話:莫迦には見えない新星!? 灯火は点された!

と、ゆーわけで2900話あらすじ第2回目(笑)
……んーと、やっぱり終わらんかったorz
かなり強引なアダウレスト登場()の後、舞台は再び水星へ――

一応、ここまでのお話あらすじは、
■ごやてん:2900話:怪奇! 水星の地下に謎のレムール兵馬俑を見た!!(爆

(承前)

ローダンとファリエさんが転送機でアサルク・シティに到着したのは、標準時で日付が5月15日に変わったころのこと。
前回のようにのんびり祖父と孫の行楽気分ではなく、緊急事態ということで《ラス・ツバイ》へと10名の戦闘集団派遣も要請し、ファリエさん自身もすでに戦闘服に着替え済み……なのだが、なぜか、まるで人目をひかない様子。
群衆は、なにやら興奮して「何か」を待っているような雰囲気なのだ。ニュースを確認しても、とりたてて大事件の起きた風でもない。

「ひょっとして、キミがファリエかな?」

そこに現われたのが、これといって特徴のない顔立ちの40代とおぼしき男性。だが、レスラー体型なせいか、フォーマル・スーツがもうぴちっぴちである。胡散臭そうな表情を隠しもしない、けんもほろろなファリエさんの対応に、アウチ、と顔をしかめた男性は、

「私はキント。オピテル・キントだ」

ナンパかと思われた男は、ヴィンガーデンが派遣を約束したTLDエージェントであった。
ファリエさんの操縦するグライダーで遺跡に到着すると、デジオ・ガッタイが一行を待っていた。
ハレム・アーミーが妨害フィールドを放射しはじめ、転送機を停止せざるを得なくなったらしい。何名か取り残された作業員もいるそうだが、資源探査ボーリングの際のシャフトを再び開放し、救出の準備を進めていた。

前回の時点からの、洞窟内の監視映像を早送りしたところ、PEW活性化と思われる発光現象とともに急激に動いた彫像の首の動きは、まもなくゆっくりとしたものに戻っていた。ただし、すべての彫像が、顔をそろえて同じ方向を見据えた状態で。
惑星の固有運動に影響される様子のないことから、ローダンはその仮想点がソル系外のどこかと予想。水星中央ポジトロニクス〈セト〉への計算を依頼する。
と、そこで、オピテル・キントが、

「すみません。いまの映像、もう一度再生していただいても?」

幾度かの再生と拡大をくりかえして、キントの目にとまったものが、一同の前に明らかになった。
対戦車障害物のように、細い軸3本が縦横に組み合わさったもの。サイズは最長部分で5ミリ。
そして、驚くべきことに、転がるように移動する“ガーダー(桁)”は、壁から出てきて、壁へと消えていた。そこが岩ではなく、流体であるかのように。

「確率論的にこいつがひとつってことはありえないが……難しいな」
「難しいって、何がです?」

キントのつぶやきに首をひねるガッタイ。
ファリエさんとキントが、異口同音に、

「こいつをつかまえるのが」

1時間後、10名の兵士と同数のタラ=VIII=Uh型ロボットが現地に到着。
タラのうち4体は牽引ビーム放射器装備。拘束フィールド・ジェネレーターを搭載したゾンデ多数。“壁抜け”については、5次元性妨害フィールドが有効と予想された。
予想外にwキビキビしたファリエさんの指示に従い、要所要所に兵とタラを配置する形でシャフトへ進入するローダン一行。地上からはガッタイが3Dマップを参照しながら誘導する。並行して、すべての民間人が遺跡から退去した。

ローダン、ファリエさん、キント、そして牽引ビーム搭載のタラを連れた兵4名が、ハレム・アーミーの洞窟上部に設置されたプラットフォームに散開して、待つこと数分。
センサーが反応した瞬間、ゾンデの拘束フィールドが展開し、4本の牽引ビームがこれを支えた。難しい、とか言っておきながらちょっぱやの逮捕劇であった。

ハレム・アーミーの洞窟に続く通路脇の仮設ラボで、サンプルの分析を開始。拘束フィールドにとらえたままなので、外部からの拡大撮影が主となる。やや膨れた接合点。各枝にセンサー類と思われるリング。先端部は凹状となっており、おそらくその内部には……武器。
これ以上は分解するしかなく、レーザー・ボーリング装置やらマイクロ分子破壊装置などを駆使してどーにかする他ないかと思われたその時、遺跡各所に配置された兵たちから急報が入った。最大2mの異なるサイズのガーダー・ロボットが出現、攻撃をかけてきたのだ。その数、およそ10体。

ラボにも1mほどのガーダーが現われ銃撃戦となるも、オピテル・キントの予想以上の活躍もあり、どうにか撃退に成功する。このレスラー体型、実はエルトルス人の血を引いているとか。まあ、さすがにどっかの“コンパクトタイプの環境適応人間”ほど人間離れはしていないようだが。某USO司令とか、いま何してるんだろか。
そして、活動を停止したロボットは――最初に捕獲したサンプルを含め――中心部に出現した“ブラックホール”へ吸い込まれるように消えていった。分子破壊フィールドと局部的重力増加のコンビネーションによる、自爆装置の一種らしかった。
これ以上の情報は、どうやら入手できないようだ。

休養を取るためカラド・タウンへ戻り、レストランへ繰り出したローダンとキント。喰って太れの文化も受け継いだのか、キントの健啖にはローダンも舌を巻いた。

「ところで、ここらでは近々、なんぞ重大イベントでもあるんですかね? モグモグ」

ローダンも気づいていたのだが、アサルク・シティ同様、ここでも群衆はなにやら落ち着かず、何かを待っている様子だった。
大半はテラナーだが、ブルーの肌であったり鱗であったり、羽を持つ種族も見受けられる。そして、老若男女を問わず、誰もが同じ雰囲気を共有している。しかし、何を、なのかは、おそらく彼ら自身にも説明できないのではないだろうか。水星執政府への報告後、宇宙心理学者とパラアナリストの出動を要請した方がよろしかろう。

だが、一行がアサルク・シティへ出立しようとした深夜、先手を打つように“それ”は起こった。
群衆が夜空を見上げて騒いでいた。興奮して、家族や友人に何か叫んでいる。総合すると、こんな感じだ。

星だ――3つの星――いや、ノヴァだ――ケンタウルス座の方向へ一直線に並んでいる――!

メンタル安定化処置を受けたローダンもキントも、そこにはなにやら光のしみが生じている、程度にしか見えない。そもそも、恒星が一直線上に並べば、背後の2つは最初のものの影に隠れて見えるはずがないのだ。
つまり、この“灯火”は、パラ暗示的な性質の何かである。
直後に連絡のついたファリエさん――メンタル安定化処置済み――に「3つのノヴァ」が見えていると聞いて、ちょっぴり自信をなくす男たちであったが(笑)

一行がアサルク・シティ、水星執政官ドリス・ベニスに面会した明朝の時点で、すでにそれは社会現象となっていた。熱狂する人々が〈灯火〉の見える場所へとこぞって移動をはじめたのだ。
〈セト〉の報告では、すでにこの現象はテラや金星、さらに火星でも生じているという。
そして、悪い予感は当たるもので、ハレム・アーミーの“視線”も〈灯火〉の観測された方位と一致していたのだった。

テラニア上空に浮かぶ鋼鉄の蘭、太陽系政庁。
TV会議で悲鳴があがっていた。地球でも赤道以南の〈灯火〉が見える諸都市では、北半球から集まってきた人々によって日夜を分かたずカーニバルの様相を呈しているという。インフラは瓦解寸前だった。
水星でも、調査チームを編成しようにも人手が足りない状況だ。ローダンの提案により、グッキーが現地へ派遣されることとなった。メンタル安定化処置を受けており、なおかつパラ能力の“専門家”である。

太陽系政庁のポジトロン脳〈老師〉の分析では、水星、位置的に近かったテラ、ソルの反対側にあった金星、それから火星と、この多幸症的な騒ぎは水星からの距離に応じた順序で発生していた。小惑星帯以遠ではさほどの動揺が見られないことから、やはり原因は水星にあると推定された。
ケンタウルス座方向の〈灯火〉延長線上には、現在2つの恒星が確認されている。ソル系から12000光年のタルターン星系、同27000光年のオテルマ星系である。前者は一般的な主系列星。オテルマは5000年ほど前にヘリウム燃焼がはじまっているが、ノヴァになるにはまだ100万年以上かかるはずだったのだが――

「オテルマ近傍をパトロール中の巡洋艦からの計測レポートが届いています。予測より早く、実際にノヴァ化しているとのこと」

では、タルターンは?

「ハイパー通信リレーを介したジャーバッジ基地への問い合わせにこれまでのところ返信なし。ポジトロニクスによる自動返信もです」

タルターン星系では第2惑星マンダームに前宇宙飛行期の文明が確認されており、その観察のため第1惑星エペチュアンに有人基地が置かれていた。
ローダンは《ラス・ツバイ》で現地へ急行することを提案。高速、科学・医療チームも兼ね備え、なおかつ……万が一の接敵時に対応する戦力もある。
連盟主席シャロウンはこれを承認。同時に、ソル系を包むクリスタル・バリア展開を命じた。

《ラス・ツバイ》艦橋に到着したローダンは、艦長のエルトルス人カスカード・ホロンダー大佐、パイロットのアンドリス・カントヴァイネン少佐、連盟首席科学者であり、10年来の妻でもあるアトル人シク・ドルクスタイゲルに迎えられた。すでに発進準備は整っており、一部休暇からもどっていない乗員等もいたが、航行には支障がないと判断したローダンは、発進ごーの命令を下した。

(続く)

■Wikipedia:チェコの針鼠 (対戦車障害物)

ミニシリーズ:ローダン・ターミナス

4月21日から刊行予定のミニシリーズ〈ペリー・ローダン=ターミナス〉。
相変わらず内容については未詳であるが、現在までに判明しているところを列挙してみる。

草案をウーヴェ・アントンが担当する全12話。表紙絵は現在の看板イラストレーター、ディルク・シュルツによる。

時は新銀河暦1523年。
太陽系外縁カイパーベルトの小惑星で発見された、浮遊し回転する9体のオベリスク。“影を落とさない”オベリスクというと、やはりサイノ人関連だろうか……。
謎に包まれたオベリスクだが、ペリー・ローダンは記憶をたどり、1500年前に銀河系じゅうで騒動をまきおこしたある存在を想起する。その存在とは、〈ターミナス〉――。

で、ここで問題である。紹介文では上記のとおり「1500年前」と書いてあるが、同様に「旧暦35世紀」とも明記されている。西暦3400年代ならまさに〈大群〉襲来の時代なのだが、新銀河暦元年前後だと、ひょっとしたらガルベッシュ軍団がらみかも? と、一瞬思ったのだが、「反テラ連合」とか「秘密帝国」なんて単語もあるから、1600年前が正しいみたい。

とりあえず、「現在」と「過去」がからみあうストーリーとなるようだ。惑星ターミナス、なんて表現もあるので、秘密帝国の拠点世界とかそーゆーのになるのかなあ。
怪しい財団が百科事典とか刷ってなきゃいいんだけど(ぁ

先行して開始されるヘフト版の新サイクルが〈ジェネシス〉――創生、はじまり、誕生、根源である一方で、〈ターミナス〉が末端、終末、ゴール、境界と、対になる名称っぽくて話題を呼んだが、うん、やっぱそれほど関係はしてなさそうかな(笑)
ソル系の「終端」であるカイパーベルトでの発見とか、かけてそうなところはあるが。

2900話「宇宙遺産」冒頭で、水星に向かう途上のローダンが、彫像がたくさんとゆーレムール遺跡の話から、「ターミナス事件のときみたいな目に遭わないといいわねえ」と孫娘につっこまれるシーンなどあるが……さて、よりタチが悪いのは、どっちだろうかw

現在判明しているタイトル等:
1. Uwe Anton / Zeitspringer / 時間スプリンガー
2. Dennis Mathiak / Flucht durch Terrania / テラニアの逃走劇
3. Roman Schleifer / Konfrontation auf Mimas / ミマスでの対決
4. Susan Schwartz / (未詳)

■公式Produkte:PERRY RHODAN-Terminus

2900話:怪奇! 水星の地下に謎のレムール兵馬俑を見た!!(爆

3月17日発売の、ヴェレーナ・テムゼン著の2900話「宇宙遺産(Das kosmische Erbe)」をもって、新サイクル〈ジェネシス(Genesis)〉が開幕した。

ぶっちゃけ、2700話からはじまった「3000話へむけての壮大な物語の緒」であったはずのアトピック法廷/時のかなたの地の両サイクルが、「すべての時間の果て」までいってまた戻ってくるとゆー超荒技のすえ、「すべての未来を知る」超存在テズが別の時間線にひっこんですべてご破算とゆー超グダグダな結末をむかえたため、2900話から仕切り直しというとんでもない事態になっている……のだが。
残り100話、いったい何がどうなるのやら。

ともあれ、今回はあらすじ書いてたらやたら長くなってきたので、まずは序盤のみで。
前サイクル終了から29年を経た、新銀河暦1551年5月のある日に、物語は幕を開ける。

「歴史的瞬間です! テラナーの心に寄り添いお届けする〈刮目放送〉アウゲンクラー、こちら現場のナーティヤ・コマルカンです。いま並び立つ2人の男性、どちらもヒューマノイドですが、異なる惑星、それどころかちがう島宇宙の生まれであります……!」

握手する2人の男。ひとりは自由ギャラクティカー連盟主席、フェロン人ヘケナー・シャロウンであり、この場においてはギャラクティカムをも代表する。いまひとりは、着任したばかりのラール人大使カドホノル=ロム。かつて敵対した両銀河が、新時代に友邦として新たな絆を結んだ瞬間である……。

……プチ。
「ちょっと消さないでよおじーちゃん見てるのに」

水星へ向かう直径30mのマイナー・グローブ《カッツァー7》。操縦席に座るファリエ・セフェロア=ローダン中佐が茶々を入れる。

「このあと、おじーちゃんも出てるんでしょ?」
「まあ、そうだがね。大使殿とは握手しただけで、あとはそっけないものだよ」

ある意味、それも当然といえよう。おじーちゃんこと、自由ギャラクティカー連盟のサン計画担当コミッショナー、ペリー・ローダン氏は、2110万光年かなたのラルハトーン銀河では〈ヘトールク・テッサー(すべての破壊者)〉として悪名を馳せているのだ。
ちなみにサン計画とゆーのは、アトピック法廷にまつわる事件が起きる直前、ローダンの提言を受けた、時のギャラクティカム議長にしてアルコン皇帝ボスティクによって命名された、多銀河連合的な星間防衛プロジェクトである。由来は会談の舞台となった星系からで、決してSAN値が下がるとかそーゆーのでわない。

ともあれ、ローダン、ボスティク両名の“エクピュロシス実行(予定)犯疑惑”からこっち、すったもんだのあげく放置されていた計画が、近年ようやく実現へと進捗を見せ、いっそラルハトーンも仲間にしちゃえばいいじゃないと、大規模転送ステーション〈星門〉連絡網の再建にかかる財源やら人材やらも、プロジェクトの範疇とみなされている。
オルプレイド銀河での事件が終わりを告げ、銀河系に帰還した後、ローダンの孫娘ファリエさんは、パイロット一筋だったはずがなぜか軍人さんになり、いまでは《ラス・ツバイ》所属空間揚陸部隊の指揮官である。

である……が、今回、水星に向かう搭載艇を運転操縦しているのは、単に孫との時間をとりたいおじーちゃんのたってのご指名であった。まあ、孫の方は孫の方で、最新型の艇を飛ばせるとあってパイロットの血が騒ぎ二つ返事で承諾したらしい。
ひとりで水星側ステーションと連絡をとっている少尉はいい面の皮である。

「それで、いま向かってる遺跡って何なの?」
「ふむ。古代中国の兵馬俑というのは聞いたことがあるかね?」

テフローダーのお嬢さんには無理な話である。
古代中国、秦の始皇帝がその墓所に、生前を模した軍隊やらなにやらの焼き物の人形(等身大)8000体余りを配置したとされている。サンシャインに見にいったぜ兵馬俑展。
で、今回、地下資源探査の折に発見されたレムール人のステーションに、多数のレムール兵の彫像が発見された。前例のない発見であるだけに、古代レムールのオーソリティというか、実際にレムール人に“会った”経験をもつ稀有な人材であるところのペリー・ローダンにお声がかかったという次第。

水星の小都市カラド・タウンからほど近い遺跡発掘現場。
ボーリングによって開けられた縦穴は現在封鎖されており、転送機を介してのみ立ち入りが可能である。発掘主任である考古学博士ファデラ・ロッツィ女史に案内されて踏み入ったローダンたちの前に、ずらりと並んだ赤みがかった金属でできたレムール兵の彫像。その数、12000体。

「ハレム・アーミーの国へようこそ」

考古学者のひとりナカチェのセリフに首をひねるファリエさん。
ハレムといっても後宮ではありません(ぁ 彫像の素材の名称なのでした。
ふたつと同じもののない、まるで各時代のレムール兵をとりそろえたような彫像は、その99.99%がレムール合金(テルコニットより硬いぞ)製。赤みがかった色はここからきているのとこと。残りの0.01%のそのまた99%は、レムール人がドロカルナム(竜の金属)と呼んだPEWメタル。
そして、最後に残るのが正体不明のハイパーアクティヴな素材、仮称〈ハイパー作用剤X(Hyperagens-X)〉、略してHAX。
HAX入りレムール金属製アーミー・スタチュー。略してハレム・アーミーなわけだ。

発掘の副責任者デジオ・ガッタイも合流し(寝坊した)、解説は続く。彫像の様々な“装備品”中で最新と思われるものや、ステーション内部の調査は、この遺跡がおよそ55000年前のものと結論づける。一方、ガッタイによる素材の年代測定は、彫像が作成されたのは35000年前とする――すでにソル系にレムール人など存在しない時代だった。
そして……

「退屈した学者のひとりが、たまたま監視カメラの映像を早送りしたところでわかったのですが」

彫像の顔が、かすかに動いているのだ!
ボーリングと、引き続いての発掘で、ステーション内部に再び空気が満たされた結果と目されている。当初はごく顕微鏡サイズ的に、徐々にその動きの度合いは増しているらしい。まるで彫像たちが、天井の、あるいはその彼方の一点を凝視しているかのように。
そこで、ナカチェが驚愕のうめきをあげた。彫像たちの“動き”が肉眼で確認できるほどに加速していた。しかも、かすかな緑色の輝きをおびて。
ハレムに混入されたPEWメタルが活性化しつつあるのだ。

……舞台はいったん地球へと戻り、ローダンはラール人大使歓迎のレセプションへと出席する。
改めてカドホノル=ロムと対面したローダンであるが、このラール人、必ずしもサン計画に賛同する立場ではないが、「ヘトールク・テッサー」との言葉のキャッチボールを楽しんでいる様子。案外仲良くなれるやもしれず。

ここでローダンは懸案事項を切り出した。かつてアトピック法廷に収監された後、ローダンとボスティクは囚人仲間ラール人アヴェストリ・パシクとともに脱獄しラルハトーン銀河へ逃げたわけだが、彼らを救出にきた《ラス・ツバイ》から、幾名かが現地に残留した経緯があった。
レジナルド・ブルやイホ・トロトらである。
消息のわからない友人たちの捜索のため、近年になってエクスプローラー船《オヴァロン》がラルハトーンに派遣されたが、こちらもその後、音信が絶えていた。
《オヴァロン》の名こそ知っていたものの、再建途上のラール人文明にとって重大事ではなかったため、現状はわからない。だが、いくつか伝手をたどってみよう、と答えるカドホノル=ロム。

「貴公のような人間に、貸しをつくっておくのも、悪くない」

ラール人大使との会話を終えたローダンに、護衛として随伴していたファリエさんが、水星から至急再訪を求める連絡が入っていることを告げる。
レセプションを中座する旨を告げ、水星首都アサルク・シティへの転送機連絡使用の許可を得ようと連盟主席シャロウンを探しあてたところ、その前に〈タワー〉へ来るようTLD長官からの要請が入っていた。

アッティラ・レッコルの後を継いだマウリッツ・ヴィンガーデンは、薄くなった頭髪をオールバックにした身長1.6mの小男だが、目の前にして感じるオーラはけっして馬鹿にしたものではない。
ポジトロニクス、特に生体ポジトロニクスというものを信用しない(前サイクル、ポスビがらみでいろいろあったしね)ヴィンガーデンが、あらゆる盗聴から遮蔽されたと語る執務室で、ローダンが告げられたのは予想だにしない話であった。

「2時間ほど前、水星のバックドア転送機で到着した旅客の中に、不審人物がおります」

受入転送機からあらわれた5m角の貨客コンテナがほどけ、乗客が三々五々歩み出る。そのひとり……身長はおよそ1.8m、30歳前後、暗色の髪と無精ひげ。多機能ジャケットもズボンもカーキ色だ。荷物といっては、レザー製のバックパックひとつきり。
ローダンには見覚えのないこの男について、わかっているのは搭乗員名簿にあった名前だけ。

〈アウレスのアダム(Adam von Aures)〉


アウレス……それは、ローダンの息子デロリアンがかつて契約を結んでいた、知性ある都市の名前。だが、そこは本来、デロリアンが伴った数名の協力者を除いて無人であったはず。この男が、そこと関係があると?

だが、ヴィンガーデンが懸念を抱いているのは、それだけではなかった。
綴りの一部を消し、組みなおし、1文字付け足して……現れた名称は、ローダンをも戦慄させた。
新銀河暦1514年、銀河系に現われたアトピック法廷は、将来起こりうるべき重大な宇宙的災厄〈銀河系の劫火エクピュロシス〉の主犯格(Kardinal-Fraktor)として、3名の人物を糾弾した。
ペリー・ローダン、アルコン皇帝ボスティク1世、そして、最後の、正体不明の人物が……

〈アダウレスト(Adaurest)〉

会わねばならない。いまや超存在〈テズ〉の存在しない時間線にあるこの銀河系において、エクピュロシスは実際に起こりうる脅威である。もし、この男がアダウレストであるなら、危機を未然に防ぐためにも情報源たりうる。

しかし、アウレスのアダムは、TLDエージェントの追跡にも関わらず、忽然と行方をくらませていた。
レムール遺跡から急を告げる連絡が入った、まさにそのタイミングで。

(続く?)

ローダン作家会議2017あれこれ

公式サイト他の情報によると、2月27日(月)、謝肉祭に沸き立つラシュタットに於いて、今年の作家会議が開催されたとのこと。
残念ながら、今後のストーリー展開については一切触れられていないが、いくつか興味深い点を挙げてみたい。

まず、前日にあたる2月26日に、謝肉祭休暇終盤の混雑と交通規制まっただなかのインナーシティに集合したのが、草案作家両名、クラウス・フリックとヴェレーナ・テムゼンの4名であること。
テムゼンが物理学専攻であること、本業が工業機械製作会社勤務であること、文中に「彼女のデータペーパー」という表現があることから、2015年のカストル没後における“理系担当”であることが窺える。
#モンティロンやファンデマーンは、ペリペを見るに「聖歌研究」とか「オランダ語専攻」とか、もろ文系である。

そして、この陣容で「データペーパーの効果的な使いかた」やら「作家陣にわかりやすい草案のつくりかた」を打ち合わせているということは、この4名が現行の〈エクスポゼ・ファクトリー(草案工房)〉なのだと思われる。

また、会議当日の記事中ではさらりと「スーザン・シュヴァーツもまた臨席している」と書かれているだけだが、Infotransmitter(公式のメルマガ)最新号でははっきりと「再びレギュラー作家に」とある。シュヴァーツによるブログの見出しは「I’m back.」。I’ll be back. じゃないわねえ、とは彼女自身の弁である(笑)
シュヴァーツは2202話「ハイパーショック」(2003年)をもって作家チームを脱退。Bastei社のSFシリーズ『バッド・アース』『マッドラックス』に参加したり、自身も共同経営者であるFabylon出版からファンタジー・シリーズ『サン・クエスト』『エルフの時代』を刊行したりする一方で、2412話「アアルの水」以降、年に1~2話のペースでゲスト作家としてローダン(と、ローダンNEO)も執筆しており、“レギュラー・ゲスト作家”なる言いかたまであったらしい(笑)
正式レギュラーとしての復帰作wは2907話「若芽《イエト》」である。

さらにInfotransmitterでちらりと書かれているのが、参加者の中にいるアルント・エルマーについて「遠からず、彼の書いたものが読めると期待したい」という表現。エルマーは25年間務めたLKS担当を降板することを告知した2740話「ギャラクティカム掌握」以降、作品を発表していない。昨年の会合のポートレートにも姿が見受けられるので、必ずしも体調が悪いとか、そういうわけではないようだが……。
エルマーは1954年生まれ。まだ枯れるには早いし、彼のローダン第1作1155話「目覚めさせるもの」も、そう遠からずハヤカワ版が到達するはずである。がんばってちょ(^^)

Infotransmitterには、参加者の集合写真も掲載されている。
なんというか、個人的に、ぱっと見でわかる作家さんが少なくなったな……と。まあ、そうだよね。わたしがローダン原書で読むようになったのは1985年。公式サイトができて、作家さんの情報とか簡単にアクセスできるようになったのが96年。あのへんで大量に画像情報とか脳内インプットされてから、すでに20年だもんなあ。
それこそエルマーくらいしか残ってる作家いねぇ。
#某レギュラー・ゲスト作家さんと、フーベルト・ヘーンゼルもいます(ぁ

■公式Logbuch: Autorenkonferenz im Februar 2017
■Uschis Blog:I’m back.

惑星小説ポケットヘフト拾遺

意外と食いつき評判のよかったPRポケットヘフトのタイトルリスト。
うちにも全部あるわけではないし、あっても読んでないものの方が多いわけだが、ペリペのあらすじ等たぐって、いくつかネタ的にピックアップしてみよう。

4巻『《バジス》をこの手に』は、1799/1800話の空白期間が舞台。
ヴォイド遠征、アプルーゼ侵攻、そして火星のアレズム転送を経て、すっかり冷え切ったローダンら活性装置携行者と自由テラナー連盟の関係を象徴するように、第一テラナー、ブッディシオ・グリゴールは老朽化した《バジス》の売却を検討。
アダムスらはなんとか事態の打開をはかるも、議会の承認を経て、歴史的巨船はドナドナされることに。そしてスプリンガーやらブルー族等、意外と引く手あまた(笑)
一方で、巨船に愛着をもつバジス退役兵の一団が、売却を阻止せんと動きだし……。
最終的に、《バジス》がギャラクティック・ガーディアンのトンネル会社に買収され、巨大カジノに改装されたのは皆様ご存じのとおり……かな? あれもう20年くらい昔の話だしね!!

5巻『氷結の未来』は999/1000話の空白期間が舞台……つーか、新銀河暦403年とゆーから、1007話のちょっと前の時点である。新型ミニATGのテスト中に消息を絶った《TS-T8》。その乗員の数奇な運命が物語られる……のだが。
彼らの巻き込まれたドンパチとゆーのが、なんと、超知性体セト=アポフィスvs冷気のエレメントであるwww

10巻『幽霊船《クレストIV》』は、ファンダムでも何度か取り上げられたことのある、《クレストIV》サルベージ作戦。
西暦3437年、50年前に受信されて以来、《クレストIV》の探知シグナルがとだえた。遅延航行の関係で、本来2秒ごとに発進されるシグナルが、外界では50年間隔になるとやらで、“通信途絶”したことが確認されるまで50年以上かかったというわけだ。
かくして、ローダンの特命をうけ、新型ディメセクスタ駆動(ダッカルドライブだ)を搭載したソラー級巡洋戦艦《ハンプトンT》がM-87へ向けて発進する……のはいいんだけど。3437年って、カレンダーを確認すると、《マルコ・ポーロ》がグルエルフィンに向かった直後じゃないか、この作戦(笑)

11巻『デログヴァニアを覆う死』は、新銀河暦1年が舞台。原題が『~への帰還』とあるとおり、主役はかつてこの惑星を訪れたアラスカ・シェーデレーアである。
個人的には、「ケモアウク! ケモアウク!」のあの話で、ガネルクの運命はきれいに閉じたと思うんだけど……短編「アイテランへの帰還」でアポりんが悲惨な目に遭うように、思い出したようにローダンたちがかつての犯行現場に立ちもどると、ろくなことにならない気がする。
悪しき発展を遂げた人形文明。物質の沼オウレルの介入。そして隻眼のライレまで登場して、最後はガネルクの超自我を物質の泉の彼岸へと連れていく……らしい。それは、果たして大団円といっていいのだろーか。

13巻『テラ・イン・トランス』は新銀河暦6世紀末のテラが舞台。
クロノパルス・ウォールに閉ざされた銀河系の中、さらにデフトラ・フィールドに包まれ禁断ゾーンと化したソル星系。すでにテラは荒廃し、シミュセンス・ネットワークが稼働している。これは、クリル=クラン神に挑んだひとりの男の、敗北の物語――。
と、書いたはいいけど、1500話翻訳に添付するつもりだった1491/92話の要約「テラは夢を見ている」は、現在絶賛非公開中だった……(汗)
と、とりあえず、テラニアの廃墟で、ドリームヘルパー/ドリームハンターの両派閥が生まれた背景、マルチタスキング技術の流布等、上記2話の著者であるフェルトホフ自身による落ち穂拾いの巻。
「テラは夢を見ている」 2019年4月にごやてん収録

15巻『不死を鍛つ者』は、紀元前24000年頃のアンドロメダを舞台に、島の王の台頭にいたる過程を物語ったストーリー。
だが、1574話の過去編とはかなり齟齬が生じるため、正史といえるかは相当微妙ではある。
なおこの巻は、ファンジンF-Aktorで一部翻訳が発表されている……けど、入手は困難か?

16巻『《ソル》の長い道』は、ATLAN674話「権力の終焉」とローダン・ヘフト1048話「アトランの帰還」の間に位置するストーリー。
ついに座標を入手したヴァルンハゲル=ギュンスト宙域をめざす《ソル》。しかし、艦載脳セネカの警告のとおり、艦のポジションは予定より数百万光年もずれていた。原因を探るうち、正体不明の攻撃により、次々と倒れていく仲間たち……。アトランは謎を解き、ミッションを完遂することができるのか!?
……という感じで、1048話の時点でアトランの周囲にいない人材が次々と抹殺されていくおそろしい話である(笑)

18巻『タリガを見ずして死すべからず』は、新銀河暦1203年の事件。
アコン人からテラ企業へと売却され、改造された惑星タリガは、一大歓楽世界として大々的なキャンペーンとともにオープンした。しかし、本来植民に適さない惑星を改造する際に――半ば故意に――見逃されたファクターのため、パラダイスは地獄へと一変する……!
えーと、このタイトル、「日光を見ずして結構と言うなかれ」みたいな素敵な案を思いついたかたは、是非ご一報を(笑)

23巻『死にさだめられた者たちの遠征隊』の舞台は西暦2400年の銀河系。
両親と死に分かれ、家系の過去も知らない法学生キャミー・ニッセン。とある法律事務所に呼び出され、訪れた先で彼女を待っていたのは、同じような立場のふたり…デリングハウスとフレイト。さらに現われたペリー・ローダンは、3人に、2326年、細胞シャワーを浴び不死となりながら、細胞活性装置を得られなかったものたちの運命を物語る……。
そして、死に定められた者たちが最期の地と選んだ惑星で、その子孫たちを待つものはいったい何か?
……つーわけで、これはちょっと読んでみたいなぁ(笑) >マガン

26巻『ダタバールのシレーネ』は、新銀河暦435年が舞台とゆーことで、1299/1300話の空白期間を扱ったもの。
エスタルトゥ十二銀河の奇蹟中、本編で登場しなかった〈タタバール銀河のカリュブディスのシレーネ〉を題材としたもの。主人公はフェルマー・ロイドで、永遠の戦士クロフォールとの対決まである。
あと、余談だが、1300話で登場したローダン家の隣人、非ヒューマノイドの網を歩む者オビーフも活躍……活躍、していた、はず(うろおぼえ)。

……。
惑星小説は玉石混淆というか、おもしろいものは本当に絶賛できる。マガンあたりはそろそろ耳タコかもしれないけど、ヴルチェクの『暗黒の諸世紀』(318巻)とか、確かにカンターロ・サイクル関連の予備知識前提ではあるけど、いつかちゃんと紹介したい。
落ち穂拾いとかわたしも書くけど、その一方で、エーヴェルスの一連の作品とか、ローダン宇宙を拡大したものも確実に存在する。
コレクター世代がそろそろリタイアとか、電子出版の一般化とか、売れなくなった理由はいろいろあろう。しかし、惑星小説はこれまでも様々な形で再版されている(Weltbild社からの合本形式とか、今回初めて知った)し、いつかまた、ちがう形でわれわれの前に姿を見せることもあるだろう。そして、“新作”と出会える日もやってくることを祈りたい。

惑星小説ポケットヘフト、打ち切りに

ローダン公式サイトでの発表によると、2009年から続いていた惑星小説ポケットヘフト版(NEOと同判型)が、2014年5月刊行の30巻『宇宙からのSOS』をもって打ち切られるとのこと。わりと急な決定だったのか、公式サイト内でもまだ31巻が“準備中”のままになっている。

同ポケットヘフト版は、近年のドイツ語新表記に対応したり、ローダン作家ヘーンゼルによって一部内容に手が入っていたりする、いわば「新装版」である。VPM版、Burgschmiedt版合わせて415巻ある惑星小説から任意の巻をピックアップしつつ刊行されていたわけだが、ぶっちゃけ、想定外に売れなくなった、らしい。
時代が時代だけに昔の本を再販しているだけでは苦しかろう……という以外に、個人的には、取りあげた巻の問題もあったのではないかと思う。後掲するタイトルリストを見てもらえばわかるが、400超あるうちの、後半……というか末期のものがほとんどなのだ。小シリーズになっているものの一部は、傘下の他社から合本出てたりするし、どうしても落穂拾いな感じがつきまとう。
あとは、うがった見方をすれば、「いま生きて書いてる作家の作品」でないと、印税が身内に入らないじゃなーい、なんてこともあるかもしれない。
上記のとおり、そもそもほぼ過去作の焼き直しなわけだが。一応、覚書的意味でまとめておく。

タイトルリスト
巻数表記は「ポケットヘフト/旧惑星小説」。タイトルが変更されている場合、旧題も併記した

 1/350. Hubert Haensel / Agent für Terra
    テラの工作員
 2/364. Robert Feldhoff / Die Show der Sterne (Die größte Show im Universum)
    星々のショー (旧題:宇宙最大のショー)
 3/349. Peter Terrid / Die Gottes-Maschine
    神の機械
 4/410. Arndt Ellmer / Griff nach der BASIS (Raumschiff zu verkaufen)
    《バジス》をこの手に (旧題:宇宙船売ります)
 5/385. Uwe Anton / Eisige Zukunft
    氷結の未来
 6/303. Robert Feldhoff / Im Zentrum der Nacht
    夜の中心で
 7/357. Susan Schwartz / Chandris Welt
    チャンドリの世界
 8/363. Hubert Haensel / Safari ins Ungewisse (Der Weltraum-Zoo)
    未知へとつづくサファリ (旧題:宇宙動物園)
 9/339. Peter Terrid / Die andere Seite des Todes
    死の向こう側
10/191. Kurt Mahr / Geisterschiff CREST IV
    幽霊船《クレストIV》
11/405. Achim Mehnert / Tod über Derogwanien (Rückkehr nach Derogwanien)
    デログヴァニアを覆う死 (旧題:デログヴァニアへの帰還)
12/392. Uwe Anton / Tödliches Psychospiel (Psychospiel)
    死の心理ゲーム (旧題:心理ゲーム)
13/368. Robert Feldhoff / Terra in Trance
    テラ・イン・トランス
14/—. Michael Marcus Thurner / Der Killer von Terra (Mit den Augen des Mörders)
    テラのキラー  (ファン・エディション『殺し屋の目を通し』の改版)
15/288. Peter Terrid / Schmied der Unsterblichkeit
    不死を鍛つ者
16/294. Peter Griese / Der lange Weg der SOL
    《ソル》の長い道
17/289. Robert Feldhoff / Der Alpha-Asteroid
    アルファ=アステロイド
18/403. Hubert Haensel / Tariga sehen und sterben
    タリガを見ずして死すべからず
19/369. Peter Terrid / Das Aralon-Komplott
    アラロンの陰謀
20/344. H. G. Francis / Der Club der Königinnen
    女王たちのクラブ
21/367. Hans Kneifel / Altans Mörder
    アトラン暗殺計画
22/397. Konrad Schaef / Duell in Terrania
    テラニアの決闘
23/212. Peter Terrid / Expedition der Todgeweihten
    死にさだめられた者たちの遠征隊
24/ 15. William Voltz / Ich, Rhodans Mo”rder
    われ、ローダンを暗殺す
25/237. Hubert Haensel / Sechs flammende Sonnen
    六つの燃える太陽
26/284. Kurt Mahr / Die Sirenen von Dhatabaar
    ダタバールのシレーネ
27/373. Hans Kneifel / Deserteur der USO
    USOの脱走兵
28/326. Arndt Ellmer / Ein Befehl für Hamiller
    ハミラーへの指令
29/  9. William Voltz / Invasion der Puppen
    人形たちの侵略
30/—. Clark Darlton / SOS aus dem Weltall (Bonus Story: Der Flug nach Eden)
    宇宙からのSOS (付録短篇:エデンへの飛行)

(以下は未刊行)
31/346. Robert Feldhoff / Die Ferrol-Dolche
    フェロルの短剣
32/???.(不明)
33/185. H. G. Francis / Die Einmann-Operation
    ワンマン・オペレーション

結果的に最終巻となった30巻『宇宙からのSOS』は、1967年に初公開された映画の“ノヴェライズ”。チケットのおまけか何かだったのか、その後書籍として再販されたことがないらしい。まあ、映画の評判がアレだし……w
しかし本作は、ダールトン御大による、ノヴェライズとゆーか、いかにもローダンらしく仕上がっているとの評。さらに、1975年にACEブック版のおまけとして発表され、79年にRhodan Magazinで“翻訳”が掲載された、ローダンがトーラにプロポーズするらしい(!)短篇まで併録である。まあ、幕切れとしては奇麗にしめた……のではなかろうか。

■公式News:PERRY RHODAN-Planetenromane werden eingestellt

ローダン・スターダスト、6月から刊行

すでに公式ではかなり前から報じられていた、新ミニ・シリーズの詳細について。
シリーズ名は PERRY RHODAN-Stardust で、草案はウーヴェ・アントンが担当。ヘフト形式全12話、6月20日から隔週刊。

現在判明しているタイトルは以下のとおり:

1. Uwe Anton / Die neue Menschheit / 新たな人類
2. Roman Schleifer / Das Amöbenschiff / アメーバ船

混沌の尖兵、終末戦隊トライトアの銀河系侵攻を受けて〈それ〉の使者ロト・ケレーテが開いた次元トンネルを抜け、8億の人類が疎開した未知星系スターダスト。次元トンネル消失に伴い連絡が途絶えてから120年の後、ポリポート駅網を介して確認されたその所在は、銀河系から遥か6億6200万光年のかなた、アンスレスタ銀河近傍の球状星団内にあった――。

今回のシリーズ、舞台が新銀河暦1513年ということで、ニューロバース編が終了して、33年の転送ラグを被りつつソル星系が元のポジションに帰還した、そのまた10年後の事件。アトピック法廷サイクル開始1年前である(笑)
とある式典のためアンスレスタ銀河へ招待されたローダンは、スターダスト・テラナーの繁栄を目の当たりにする。だが、1体の網職工との遭遇が、テラナーに思わぬ過去からの脅威を直感させる……。

ぶっちゃけ落穂拾い的イメージは拭えないが、かつての本編草案作家アントン自身がプロットを担当しているので、当時明らかにされなかったあーんなことやこーんなことが、今度こそちゃんとオチがつくチャンスである。ちょっぴりだが期待している。

ストーリー以外の部分も、意外と気合が入っていて、印刷・電子出版・CDドラマ版の同時刊行はすでに定番として、
(1) 反語的だが「高級ヘフト」を意識したとか
たぶん、通常ヘフトには使われない上質アート紙を表紙に用いて、表紙イラストの発色がちがいますよ! とかなんとか。その分、プリント版は少々お高くなっている(2.2ユーロ)。
(2) ちょっとお得な「スターダスト・エディション」
……と書くと、なんだか日本だとヒロインがどアップになった収納BOX付きな雰囲気だが(笑) 第1話がアントンのサイン本になるとか、先着100名様にポスター・セットがおまけについてくるとゆー、まあ、本当にオマケ程度な全話ご予約プランである。

鳴り物入りな若手草案コンビの導く本編が、個人的には相当よれよれな昨今。風呂敷がうまく畳めない前草案作家だったアントンだが、小シリーズくらいピリッと締めていただきたいものだ。

■公式NEWS:Die neue Menschheit im Visier
■公式NEWS:Ein Amöbenschiff im fernen Kugelsternhaufen
■公式NEWS:PERRY RHODAN-Stardust als »edler« Heftroman
■公式NEWS:PERRY RHODAN-Stardust: jetzt bestellen und exklusive Vorteile sichern!

2700話『テクノ・ムーン』お試し版

歴史はくりかえす、と言うけれど――。

西暦1971年6月19日、彼は宇宙船《スターダスト》で月へと飛び立った。乗員は、彼を含めて4名。それがすべてのはじまりだった。

それから3130年。新銀河暦1514年6月15日。
彼はまた、月をめざすだろう。今度もまた、乗員は4名。船名は《スターダイヴァー》と変わっているが……。
US宇宙軍の本番パイロットに求められたのと同等の、あるいはそれ以上の危険をともなう旅。
また何かがはじまるという保証はない。

彼はたどりつけるだろうか。夜空に輝く、どこか禍々しい、くすんだ緑の光をはなつあそこ――テクノ・ムーンまで。

-*-

新銀河暦1470年1月17日、ニューロバースをめぐる事件は幕を閉じ、異常空間に誘拐されたソル星系は、元の座標へと転送された――はずであった。
しかし、恒星ソルが原ポジションに復帰したのは、1503年8月26日。33年の遅延が生じただけではなく、この星系からは1個の衛星が欠けていた。ルナである。
星系をトータルコントロールしていたネーサンの欠落、衛星消失による潮汐作用の欠如等々、日常生活の復旧は困難をきわめた。34年の不在期間を経て、自由テラナー連盟の首星の座がプレアデス星団の惑星マハラニから戻ってくることもなかった。だが、テラの人々は、むしろ重い荷を肩からおろしたように、安堵してさえいたのだった。

新銀河暦1512年5月22日、変わり果てたルナが、元の衛星軌道上に帰還するまでは。
直径、質量その他から、それがルナであることは明白だった。
だが、その表面は未知の構造体――“テクノ殻”ないし“テクノ・メッシュ”と呼ばれるものに覆いつくされていた。機械や装甲エレメントその他、工学技術的な何かの網状構造……かつて人々の慣れ親しんだクレーターや“海”は、それらに埋もれて影もかたちもなかった。
そして、ルナ・シティをはじめとする都市に住まっていた人々がどうなったのかを調べる手段すらなかった。月面から1万2000キロメールの距離をおいて、ルナを包む謎の力場“リパルサー・ウォール”が、いかなるものの接近をも拒絶したからだ。コスモクラートの工廠惑星エヴォラクスで改装された《ジュール・ヴェルヌ》ですら、この障壁を超えることは不可能だった。

直接的な脅威は、何もない。
ジュピター級ウルトラ戦艦《エラス・コロム=ハン》を旗艦とする1000隻の艦隊が、月面から3万キロの宙域に展開し、交通を封鎖するとともに、たえず月面の観察を続けている。緑がかった灰色のメタルの網は、ごく一部では拡大・変形をつづけている。どのようにして行なわれているのかは、不明。そもそも、ロールシャッハ・テストのように、見るものによって受ける感じはまったく異なる。工業施設? 兵装システム? 発着場? ――答えは見えない。
けれど、だからこそ、例えば、かつて惑星トロカンを包んだクイックモーション・フィールドのように、その裏側になんらかの危険を孕んでいないとは、誰にも言えなかった。くすんだ緑の月を夜空に見ること、そのものが人々を不安にさせた。星系外への移住は、時とともに増加の一途をたどっている。

無論、謎の存在を、座して黙認するわけもない、一部の人々がいる。
「ワリンジャー・アカデミーの副次的な実験の一環」と称して、テラニア・スペースポートの一角に設けられた不透明なドームの影では、技術の奇跡ともいえる1隻の宇宙船が極秘裏に建造されていた。その名を《スターダイヴァー》。
6月15日、LFTの首席科学者となったシク・ドルクスタイゲル来訪のニュースがペリー・ローダンのもとへ届いた。《スターダイヴァー》発進の時が迫りつつある……。

同じ頃、イーストサイドのガタミュズ星系では、ポリポート駅《イタフォル=5》警固艦隊旗艦《ガルブレイス・デイトンV》司令室にひとつの急報が入っていた。
13年前までこのポリポート駅はサウスサイドの恒星転送機ナベグ五角形近傍に置かれていたのだが、転送機のハイパーエネルギー場との相互作用が原因と思われる、度重なる転送遅延に鑑み、テラから59475光年の距離にあるガタミュズ星系へと移転された。しかし、それ以降、イーストサイドのブルー族と、ノースサイドに逆移住してきたテフローダーの新タマニウムとのあいだの紛争のタネとなっていた。4年前には砲火が交わされるまでにいたり、以降、テフローダーは《イタフォル=5》への接近をブルー族によって阻まれている状態である。
だが、今、《ガルブレイス・デイトン》の探知機は、明らかにテフローダーのものである偵察部隊をとらえていた。艦長であるアンナ・パトマン大佐は、ペパーミント・ティーのカップを置くと、警報発令を命じた……。

……と、まあ、Leseprobe ではこんな感じで、新サイクル「アトピア法廷」は開幕する。
ルナを“テクノ・ムーン”へと変貌させたものは誰あるいは何で、その目的はなにか。また、現在ルナは、そこにいた人々は、ネーサンはどうなっているのか。
一方、イーストサイドに起きつつある紛争はいかなる推移をたどるのか。

Leseprobe はおよそ20ページ弱、版組みがちがうので、ヘフトだとせいぜい8ページ程度だろう。おそらく、《スターダスト》とおなじく、6月19日(シェールの誕生日)に、《スターダイヴァー》も打ち上げられると推測する。

そして、Leseprobe では触れられなかった、「かつてソル系に属していた暗黒惑星メドゥーサ」を探す謎の大富豪の目的とは? イーストサイドのドンパチと関係あるのか?
ローダンが遭遇するというオンリョン人(表紙の異星人)とは、はてさて何者? やっぱルナにいるの?
でもって、付録ポスターの題材である宇宙船《クルーゼンシュテルン》は、いったいどのへんで出てくるの?
前サイクルでまったく出番のなかったアトランは?
《ソル》ごと消息を絶った放蕩息子ver.1たるマイコー・ローダンはいまいずこ?

ついでに、「600からはじまるサイクルはコケるけど、700からのサイクルはきっとおもしろい」とゆーマガンの予言は的中するのか?(爆) 乞うご期待!!

2700話はゲスト作家が執筆

3月18日付け公式サイトのニュースによると、5月17日からスタートする新サイクル〈アトピア法廷〉、その開幕である2700話『テクノ・ムーン』は、ゲスト作家アンドレアス・エシュバッハが担当するとのこと。

2700. Andreas Eschbach / Der Techno-Mond / テクノ・ムーン

以下は余談的話になるが、実は公式BBSである銀河フォーラムのネタバレ板において、昨年12月中旬に、

「2700話はエシュバッハが書くって噂だけどなにか問題ある?」 (超意訳)

というスレッドが立っており、

「いや、それ、実現するには素敵すぎるから!」
「2699話でシリーズ終了という噂なら聞いたけど?」
「ジョージ・R・R・マーティン執筆じゃないの? >2700話」
「↑ 発売が2023年になってしまうでふ……」

みたいな感じに盛り上がっていた。
わたしも年明けにマガンにそんな話をして、

「やー、でも正直、草案変わったばっかでゲスト丸投げはないよねー」
「むしろ、2700話はモンティロン/ファンデマーン共著とかでしょー」
「「はっはっは」」

みたいな? 完全にネタスレ扱いをしていたわけで。
実際問題、当時のスレッドでも、他にそんな噂を聞いたという書き込みが皆無だったので、昨今では、スレ主の情報(噂)の出元はどこだったんだろーねえ……的な論調でスレが伸びていたりする。
#ぶっちゃけ、ユーザー登録して間がない書き込みなので、観測気球だったりするのかもねー。

個人的には、エシュバッハは好きな作家でもあるし、需要にこたえる書き方のできるヒトだと思うので、作品の質的な心配は、特にしていない。
でもさー、サイクルの第1話からゲストって、あまりに商業ベース的なあれこれが透けて見えすぎて、今後が心配になっちゃうなー?

■公式News:Andreas Eschbach verfasste PERRY RHODAN-Jubiläumsband